'中華一筋厨房「嫌いな仕込みランキング」の栄えあるNo.1に長年君臨し続けていたツワモノがいます。 いや猛者と呼んだ方が相応しいのかもしれません。ヤツの名前は「百花蟹剪」(広東語でバッファハイジン、北京語でパイホアシェージェン、あやまんJAPANはぽいぽいぽいぽぽいぽいぽぴー) 百花は海老のすり身を指し、蟹剪はカニのハサミの部分を指します。 ヤツを日本語で訳すと「蟹爪の揚げ物」というところでしょう。となれば皆さまも想像しやすいアレです。 そう。たまにスーパーの冷凍食品売り場などでも見かけるアレ。がしかし。見た目は似ていますが、中身が全然違うんです。 それもそのはず、所謂冷凍食品のモノは蟹のハサミの根もとの部分の身も貧弱ですが、さらにそれを包むのは魚のすり身です。 とはいえ、お母様や奥様が作ってくれた愛情たっぷりのお弁当にもしアレが入っていたものなら午後からの仕事や勉強が異様なまでに捗ってしまいそうな超魅力ある逸品だとは思いますが、中華一筋厨房手作りのヤツは捗るなんていうレベルではありません。たぶんきっと美味しすぎてヤル気さえ失ってしまうことでしょう。 そんな倦怠感をも起こすほどある意味極まりなく危険なヤツですが、そもそもヤツがなぜ嫌な仕込みランキングのトップに居座り続けていたのかと言いますと、それは休憩時間にしなければならない仕込みだったからなのです。 厨房内所狭しと置かれた仕込み道具を前にそれぞれの担当を流れ作業で行うため、営業時間内や時間前はどうしても困難で、長い間ヤツの仕込みの日は「休憩」という輝かしくも煌びやかな二文字が禁句でした。 がしかし、実はヤツ。まさかの「好きな料理ランキング」のNo.1でもあり、毎回仕込みが終わると何故か数が足りなくなっていたというヤバい人気具合で、まさに料理界のキムタク。いや明石家さんま。くらいのスーパースター並みにスタッフを魅了していました。 月日は流れ、今はグランドメニューにヤツの存在もなく、「休憩」という煌びやかだった二文字は輝きも失せ、禁句どころか朝から晩まで厨房内を蔓延しています。 今回たまたま大切なお客様の予約が入り、久しぶりにヤツを仕込んでみることにしたチーフとイチナベさん率いるKMO46。 まずは前日に海老を包丁でたたくことから始めるのですが、「ここは見せどころ」と2本の包丁を準備したは良いがどうやらイチナベさん、2本使いが苦手なよう。 では!と割って入ってきた神技師ショウ様、なんとなんと4本の包丁で海老を切りだす始末。 ところが上手くいかず、結局1本がいーよねー!という完璧なフリとオチのシナリオを考えていたチーフでしたが、神技師でもあり、無口担当でもあるという不気味なショウ様、4本使いで難なく海老をたたいてしまうという結末に。 色々な意味で流石です。 そして翌日は張り切って早朝出勤。皆が出勤する前にヤツを仕込み終えたKMO46でしたが、仕込み終えた瞬間イチナベさん早速1本口の中へ。 「おい。毎回仕込み終わりに数足りなくなっていた犯人お前だろ」とチーフ。 中華一筋厨房は今日も賑やかで和やかです。 秋本治先生、叙勲おめでとうございます! The videos posted by professional chefs holding Japanese national certification for cooking. Our mission is to make more fans of lovely Chinese cuisine. We do entertain you with our various cooking techniques. If you are professionals already, our videos must be helpful to improve your cooking skills and then make your customers more happy. Other hand, If you are amateur, you can learn our professional cooking skills and enjoy your cooking life more and more. Watching our videos, trying to make tasty Chinese cuisine, and entertaining your family or friends with your cooking. Thank you. 中華一筋 Chinese devoted'
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